『転ばぬ先の杖』最終話

〈前回のお話〉
転ばすおかまが言う。「きみは落ちるべきだ」
「落ちるべくはこのお前だッ!」私は言った。
すると、空から大きな音が鳴り響き雷が落ちてこなかった。
ピュラスも落ちてこなかった。
堕天使は墜ちることなく、大天使へ。

                                                                                                  • -

オットセイはピュラスを追い詰めた。
ピュラジ「(くそ……! こんな時にオットセイかよッ!!)」
オットセイ「フフフ……もう諦めたらどうだね?
      命はもっと粗末に扱うべきなのだ……!
      命は、生命は…………
      丁寧に扱いすぎると澱み腐る……!」
ピュラジ「!!」


ピュラスにオットセイの群れが迫りよる。ごくり……息をのむ。
後ろにはもう地面がない。「落ちたら、死ぬ」と直感的に分かっていたのだ。
ざわ…ざわ…と木々が囁く。ざわ…ざわ…とサトミが囁く。
ピュラジ「万事休す、か……」
オットセイ「諦めたかな? 諦めたなら右手を挙げるが良いぞ」
ピュラジ「いいだろう(くそ!この糞オットセイが!!調子にノリやがって!)」

ピュラジが挙げたもの。それは、右手ではなく左手であった。
オットセイ「これは……」
ざわ……ざわ……



真っ赤になったオットセイは叫んだ。
オットセイ「そーれ、落っとせいッッッ!!」
幾万ものオットセイがピュラスに襲いかかる。
落とせ落とせ! ピュラスは必死に耐えた
耐えられないくらい耐えた
むしろ我慢できない子だった
だから耐えなかった



その時だった。ピュライスが持っていたピュラスラピュのお守りがピュラリズムと共にピュラールし始めたのだ。
オットセイはピュラサメにピュールされる。
ピュラジ「こういうことだ。
     わすれな草は夜待ち草に絡み獲られ、夜待ち草は茅原に埋もれても。
     会おうが為の約束ならば、会うを待つ間に恋路に死んでなどなるものか
     くる……こない……くる……こない……」
オットセイ「くる……くるはずがないだろう!」


ピュラスは笑って見せた。
ピュラジ「……ピュラス」
オットセイ「!?」



もう一度笑うと、高らかに叫んだ。
ピュラジ「ピュラス!!!!」
オットセイ「ピュラス」
マエジ「ピュラス」
にのポン「ピュラス」
もんきち「ピュラス」
マフィア「ピュラス」
おかま「僕の水槽がなぁ」
石棒○「ぐへぇ……」
サトミ「ピュラス」
きんに君「ピュラス」
もぐ「ぴゅらす」
ホットケーキ伯爵「ピュラス」
下衆ゴリラ男爵「ピュラスむっほっほ」

  • 完-